WC最終日、誠凛は本当に決勝まで勝ちあがっていた。
他のキセキを負かせたのがテツヤ達のチームだったというのは驚きだったけれど、誰が勝ちあがって来ようと僕はいつも通り、相手に負けを与えるだけだった。……なのに……。
試合終了の笛が体育館中に響き渡る。
湧きあがる歓声、汗の落ちたコートに零れ落ちる誰かの涙、緊張の解けた笑顔……――
その全てが僕に告げる。明確な終わりを。
夢から覚めたのか、それとも夢を見始めたのか分からない。そんな感覚。
僕は茫然とそこに立ち尽くしていた。仲間の声にも答える事が出来ないまま……。
人生で初めての敗北。
初めての敗北は少し塩辛い汗の味だった。
他のキセキを負かせたのがテツヤ達のチームだったというのは驚きだったけれど、誰が勝ちあがって来ようと僕はいつも通り、相手に負けを与えるだけだった。……なのに……。
試合終了の笛が体育館中に響き渡る。
湧きあがる歓声、汗の落ちたコートに零れ落ちる誰かの涙、緊張の解けた笑顔……――
その全てが僕に告げる。明確な終わりを。
夢から覚めたのか、それとも夢を見始めたのか分からない。そんな感覚。
僕は茫然とそこに立ち尽くしていた。仲間の声にも答える事が出来ないまま……。
人生で初めての敗北。
初めての敗北は少し塩辛い汗の味だった。
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